すっぴんを見せてきた女性の予想外な心境とは?
サークルで同じだった真弓。俺は、その真弓に惹かれていた。性格は明るいし、もちろん顔も可愛い。なんか一緒にいて、リラックスができるっていうんだろうか。サークル自体は大したものではなかった。肩書きは「テニスサークル」なのだが、テニスラケットを握ったことがある奴がここに何人いるだろうか? とりあえず暇を見つけては、皆で群れをなし、おしゃべりをしてダラダラ過ごすというサークルの典型のような活動内容だった。飲み会もよくあって、それぞれ仲もよかった。誰ともでもすぐに打ち解ける真弓に好感を抱いているライバルは何人かいるはずだろう。何としても先に真弓のハートをゲットしなければ。そんなある日のことだった。サークルでキャンプに行こうぜ、という話になったのだった。「昼間は川で魚釣り」「夜はキャンプファイヤーと肝だめし」高校生が考えるような安直なプランだった。それでも、真弓も行くということで俺の胸は高鳴っていた。キャンプ自体はとても楽しかった。魚はほとんど釣れずに持ってきた肉がメインになったが、それなりに楽しく喋って笑ってふざけてはしゃいで、という時間を過ごした。しかし、まさかのアクシデント。突然の大雨に見舞われたのだった。「もしかしたら雨が降るかもなぁ」なんてスマホで見ていた奴が暢気に言っていたが、大自然の中の大雨は尋常じゃなかった。テントを畳む、とか荷物を片づけるとかが当たり前にできない。俺らは逃げるように街のほうへ移動した。そして、急遽ホテルに宿泊。しかし、部屋が足りない。「私、別に彼と一緒でもいいよ?」真弓が俺を名指しして言った。歓声が上がる。「別に何も起こらないしさ」何も起こらないわけがない。俺はこのビッグチャンスをものにしなければいけないと決心した。なんと真弓と二人きりでホテルに泊まるのだ。真弓は部屋に入るなり、すぐに顔を洗った。すっぴんが露わになる。俺はこう解釈した。「すっぴんを見せるというのは女性にとっては勇気がいること。そして、特別な男性にしかすっぴんは見せないものだ」「違うからねぇ」「え?」真弓は俺の心を読んだようだった。「全く異性として意識してないからすっぴんになるんだからね?」こうして俺は失恋したのだった。